四十三段 (Windows Media音声データ)

むかし、かやのみこと申すみこおはしましけり。そのみこ、女をおぼしめして、いとかしこくめぐみつかうたまひけるを、人なまめきてありけるを、われのみと思けるを、又人きゝつけてふみやる。ほとゝぎすのかたをかきて、

ほとゝぎすながなくさとのあまたあれば猶うとまれぬ思ふものから

といへり。この女、けしきをとりて、

名のみたつしでのたおさはけさぞなくいほりあまたとうとまれぬれば

時はさ月になむありける。おとこ、返し、

いほりおほきしでのたおさは猶たのむわがすむさとにこゑしたえずは