昔、武蔵なるおとこ、京なる女のもとに、きこゆればゝづかし、きこえねばくるし、とかきて、うはがきにむさしあぶみとかきて、をこせてのち、をともせずなりにければ、京より女、
むさしあぶみさすがにかけてたのむにはとはぬもつらしとふもうるさし
とあるを見てなむ、たへがたき心地しける。
とへばいふとはねばうらむゝさしあぶみかゝるおりにや人はしぬらむ
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